個人事業主でもファクタリングは利用できる?利用のメリットや注意点を解説
個人事業主でもファクタリングは利用できる?利用のメリットや注意点を解説 個人事業主をしていると、資金...
ST:加峰巧一
ファクタリングの利用者が増加するのに伴い、ファクタリング業者も増加しています。手数料やサービス内容が会社ごとに異なりますから、いざ利用しようと考えた時に、どの業者を選べば良いか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。残念ながらファクタリングサービスを提供する業者の中には違法性のある悪徳業者も存在していますので、単にサービスの比較をするだけではなく、悪徳業者を見分けることも必要です。
そこで今回は、ファクタリングを利用する際に知っておきたい悪徳業者の見分け方や契約時に確認すべきポイントをご紹介します。
目次
ファクタリングとは、ファクタリング業者に売掛債権を買い取ってもらって現金化するという資金調達方法です。融資のように保証人や担保も不要で審査の難易度もそれほど高くありませんし、最短で当日に現金化することも可能なため、急いで資金調達しなければならないケースには特に有用なサービスであるといえます。
ファクタリングをうまく活用することで資金繰りを安定させることができますし、黒字倒産を防ぐことができます。
知名度が上がってきているとはいえ、融資などと比較するとよくわからないという方も多いのではないでしょうか。ファクタリングそのものを規制する法律はまだ整備されていませんし、ファクタリングを利用するにあたって「そもそもファクタリングは安全なのか?」と不安に思っている方もいるかもしれません。
ファクタリングは民法上の債権譲渡の一形態として位置づけられており、違法性は全くありません。経済産業省も利用を推奨しているサービスです。2社間ファクタリングも、3車間ファクタリングも民法で認められたルールの中で提供されているサービスですので、安心して利用することができます。
ファクタリング自体は合法なのですが、ファクタリングサービスの提供といいながら違法性のあるサービスを提供している悪徳業者がいるのも事実です。
ファクタリングは合法だと思って利用したにもかかわらず、業者側が本来のファクタリングとは異なるサービスを提供していた場合には、結果的に違法なサービスを利用してしまったということにもなりかねません。
違法性のあるファクタリング悪徳業者を見分けるために、どのようなサービスが違法に当たるのかをご紹介します。
貸金業では貸金業法に基づいて営業をするため金利を20%以上に設定することはできませんが、ファクタリングではこの貸金業法が適用されないため20%以上の高い手数料を設定することができます。そのためファクタリングと偽り、売掛金を買い取らず担保として高い金利でお金を貸している悪徳業者がいるのです。
ファクタリングには償還請求権がないことから手数料が高く設定されており、売掛金が回収できなかった際はファクタリング業社にのみリスクがありますが、こうした悪徳業者では利用者側にリスクを負わせています。このやり方はいわゆるヤミ金であり、違法行為です。
ファクタリングは保証人や担保が不要な売買契約です。保証人や担保が必要となれば、それは売買契約ではなく金銭消費貸借契約です。業者には貸金業登録が必要になりますし、貸金業に基づいたサービスを提供しなければなりません。ファクタリングと称して保証人や担保が必要といわれた場合は、違法性のある悪徳業者であるといえます。
分割買取・返済ができるといわれると、利用者側としてはありがたいと感じるかもしれませんが、これも違法行為です。売掛債権は分割買取・返済はできません。
分割買取・返済が可能なサービスを提供しているということは、こちらも貸金業となります。
給与ファクタリングは今後支払われる予定の給料を買い取るサービスですが、これを貸金業の登録をしていない業者がおこなうことは違法です。金融庁や警視庁が、給与ファクタリングは貸金業であるとして注意喚起を行っています。貸金業登録なしでファクタリングサービスを行っている業者が、給与ファクタリングを行っている場合は違法性のある悪徳業者であるといえます。法外な手数料を要求したり、強引な取り立てをするケースもあります。
合法ではあっても、悪質なサービスを提供している悪徳業者も存在しています。
違法性はなくても、こうした悪徳業者にひっかからないようにするための見分け方をご紹介します。
利用者が勘違いをしてしまうようなわかりにくい契約内容を提示してくる業者は、悪徳業者の可能性が高いです。具体的には、あえて重要な注意事項を小さい文字で書いたり、例外や注意事項を数多く設定していたり、わざと分かりにくい書き方をしたりといったパターンがあります。契約をしてしまった後に利用者に不利な契約内容に気がついても「サインした契約書に書かれています。」と言われてしまうのです。まずは契約内容をしっかり読むことが必要ではありますが、意図的に分かりにくい契約書を提示している時点で利用を控えたほうがよいでしょう。優良な業者であれば、利用者に分かりやすい明確な契約書を提示してくれます。
契約書の内容だけではなく、説明内容やその態度からも悪徳業者を見分けることができます。簡易的な説明しかしなかったり、曖昧な表現をしたり、説明を急いで終わらせようとしたり、利用者の質問にきちんと答えなかったりする場合、知られたくない・気づかれたくないことがある可能性が高いです。不明な点は残さず、納得いくまで質問をするとともに、対応の仕方についても判断材料にしてください。
相場はあくまでも相場ですので、それよりも高いということはありえます。しかし、相場よりも著しく高い手数料である場合は悪徳業者であるといえます。分かりやすく高い手数料を提示しているより悪質なのは、追加手数料を設定していたり、手数料の設定ルールを複雑にして実質的な手数料を分かりにくくしていたりするケースです。
悪徳業者は、気づかれたくない情報があるので契約を急かしてきたり、少しでも早く現金化したいという利用者の弱みにつけ込んで強引に勧誘してきたりします。
優良な業者であれば、利用者が納得するまで時間を与えてくれるでしょう。
悪徳業者を見分けるポイントをご紹介してきましたが、ファクタリング利用を検討している時はできるだけ早く資金調達をしたいと焦っていることも多いですし、相手はプロなので言いくるめられてしまうこともあります。
今一度悪徳業者に騙されないために、いざ契約というタイミングで確認すべきポイントをご紹介します。
説明を聞くだけで契約書にサインしてしまうという方もいらっしゃるかと思いますが、それは危険です。契約内容が希望に沿ったものになっているか、おかしな点がないかを確認するためにも、隅々までチェックしましょう。悪徳業者の契約書には、小さな文字で書かれた注釈や、裏面などに、利用者にとって不利な情報が書かれているケースもあります。
ここまで「見分け方」としてご紹介したポイントを、改めてチェックしましょう。
ファクタリング契約であれば、「売買契約」「償還請求権がなし」「担保・保証人なし」ですので、「金銭消費貸借契約」「償還請求権あり」「担保・保証人あり」になっていれば偽装ファクタリングであるといえます。
手数料が相場と比較して著しく高くないのか、その他、意味の理解できないような契約内容が書かれていないか、よく確認してください。2社間ファクタリングの場合は、債権譲渡通知がなしになっているかも重要な確認ポイントです。3社間ファクタリングのように売掛先に通知されてしまっては、より高い手数料を支払う意味がありません。
契約する前に、不明な点はないかを確認し、納得がいくまで質問しましょう。「みなさんこの内容で契約していますよ」といった形で説明を誤魔化してきても、それを受け入れてはいけません。優良な業者であれば利用者が安心できるまで説明をしてくれるはずです。「早く契約をしないと間に合いませんよ」といったように急かされると不安になるかもしれませんが、本来そのような不安な気持ちにさせられた状態で契約するものではありません。焦って契約して後悔しないようにしてください。
違法な契約や利用者にとって著しく不利な契約をさせている場合、証拠を残さないために契約書の控えや領収書を渡さない悪徳業者があります。ひどい業者であれば、後から契約内容を書き換えるケースもあります。
何かトラブルがあっても証拠がなければ非常に不利になりますので、契約書の写しや領収書を受け取れるかどうかを確認してから契約し、受け取った書類はしっかり保管しておきましょう。
ファクタリングは政府も推奨している安全な資金調達方法ではありますが、偽装ファクタリングとして違法性のあるサービスを提供していたり、利用者に著しく不利な契約内容のファクタリングサービスを提供している悪徳業者が存在しています。
利用しようとしている業者は、本当にファクタリングサービスを提供しているのか、偽装ファクタリングではないのかを確認するためにも、今回ご紹介したポイントを覚えておきましょう。
契約の際には今一度契約書を読み、不明な点は納得がいくまで説明してもらってから契約書に記入するようにしてください。
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