
ファクタリング審査の基礎知識:銀行融資との違い
資金調達手段としてファクタリングを検討する際、多くの経営者が気になるのが「審査」です。
ファクタリングの審査は、銀行融資やビジネスローンの審査とは目的と視点が全く異なります。
この違いを理解することが、審査をスムーズに通過させるための第一歩です。
決定的な違い:「誰の信用力」を審査するか
|
審査対象 |
ファクタリング |
銀行融資・ビジネスローン |
|---|---|---|
|
主たる評価対象 |
売掛先(取引先)の信用力 |
自社(借り手)の信用力 |
|
確認事項 |
売掛金が期日通りに支払われるか |
自社が借りたお金を返済できるか |
|
審査の厳しさ |
比較的柔軟 |
厳しい |
ファクタリング会社にとって重要なのは、利用企業の経営状況(赤字か黒字か)よりも、買い取った売掛金が確実に回収できるかどうかです。
そのため、自社が設立したばかりであっても、売掛先が大企業や公的機関であれば、審査は問題なく通過できる可能性が高いのです。
ファクタリングの審査で「最重要」となる3つの評価ポイント
ファクタリングの審査で、ファクタリング会社が特に重視する3つのポイントを解説します。
1. 売掛先(取引先)の信用力
これが審査の合否を分ける最大の要因です。
- 高評価の売掛先: 上場企業、大手企業、官公庁など、経営が安定しており倒産リスクが低いと判断される場合、審査は非常にスムーズです。手数料も低くなる傾向があります。
- 懸念される売掛先: 設立間もない企業、過去に支払い遅延の履歴がある企業、明らかに業績が悪化している企業の場合、審査が慎重になり、審査落ちの原因になることがあります。
2. 提出された売掛債権(請求書)の確実性
ファクタリング会社は、対象の売掛金が「架空の債権ではないか」「確実に存在する取引に基づくものか」を厳しくチェックします。
- 確実性が高い債権: 既に納品が完了しており、請求書が発行されているもの。取引基本契約書や発注書など、関連書類が揃っているもの。
- 確実性が低い債権: 契約書や発注書がなく、口頭の約束のみのもの。サービス提供や納品が完了していない、未来の日付の売掛金(未確定の債権)。
3. 利用企業(自社)の資金繰りの状況
売掛先の信用力が十分であっても、利用企業自身の資金繰り状況も確認されます。
これは、特に2者間ファクタリングの場合に重要です。
- 確認される点: 通帳の入出金履歴、過去の支払い遅延の有無、税金や社会保険料の滞納の有無。
- なぜ確認されるか: 2者間の場合、利用企業を経由してファクタリング会社へ入金されるため、利用企業が資金使途を誤ったり、着服したりするリスクがないかを確認するためです。
【実践ノウハウ】審査通過率を確実に上げる7つの秘訣
審査の通過率を上げ、かつ手数料を安く抑えるために実践すべき具体的な対策を紹介します。
秘訣1:3者間ファクタリングを検討する
売掛先への通知が必要というデメリットはありますが、売掛先の承諾を得る3者間取引にすることで、
ファクタリング会社にとっての回収リスクが大幅に減るため、審査通過率は格段に上がります。手数料も安くなります。
秘訣2:複数回の取引実績がある売掛金を選ぶ
単発の取引で発生した売掛金よりも、過去に複数回、遅延なく支払い実績がある売掛先の債権を選ぶことで、
債権の確実性が高いと判断されやすくなります。通帳の履歴で取引の継続性を証明しましょう。
秘訣3:必要書類を完璧に準備し、迅速に提出する
審査を迅速かつ有利に進めるには、申し込み時に必要書類を漏れなく、かつ整理して提出することが不可欠です。
特に「売掛金に関する契約書・発注書」は、債権の確実性を証明する重要な証拠となります。提出の速さは、資金調達の速さにも直結します。
秘訣4:少額の売掛金から試す
初めてファクタリングを利用する場合、まずは少額の売掛金で申し込んでみましょう。
少額であれば、ファクタリング会社のリスクも低くなるため、審査が通りやすくなります。信頼を築いた後、大口の取引に移行する戦略も有効です。
秘訣5:税金や社会保険料の滞納を解消しておく
税金や社会保険料の滞納があると、企業の資金管理能力に問題があると見なされ、審査に影響が出る可能性があります。
滞納がある場合は、必ず事前に解消しておくか、分割納付の相談済みであることを証明できるようにしましょう。
秘訣6:ファクタリング会社に状況を正直に説明する
自社の財務状況や売掛先との関係について、包み隠さず正直にファクタリング会社に伝えることが重要です。
懸念事項があっても、事前に相談することで、それを補完する別の書類を求められるなど、適切な対処法を提案してもらえる場合があります。
秘訣7:売掛金の支払日が近いものから申し込む
売掛金の入金日(支払いサイト)が短い債権の方が、長い債権よりもファクタリング会社のリスクが低くなるため、審査に通りやすく、手数料も安くなる傾向があります。
ファクタリングの審査落ちとなる3つの主な原因
どんなに売掛先の信用力が高くても、以下の3つのケースに該当すると審査落ちの原因となる可能性が高まります。
原因1:債権の「二重譲渡」が疑われる
既に他のファクタリング会社や金融機関に同じ売掛金を担保として提供・譲渡していないか、過去に履歴がないかは厳しく確認されます。
二重譲渡は詐欺行為に当たるため、絶対に行ってはいけません。
原因2:売掛金が相殺・担保設定されている
ファクタリング対象の売掛金が、売掛先との間で「相殺(オフセット)」される可能性がある場合や、
既に金融機関に債権譲渡登記されている場合、ファクタリング会社が確実に回収できなくなるリスクがあるため、審査落ちの原因となります。
原因3:事業債権ではない「個人間の債権」である
ファクタリングの対象となるのは、事業者間の取引で発生した売掛金(事業債権)に限られます。
個人事業主であっても、個人間や勤務先からの「給与」を対象としたファクタリングは違法な貸付とみなされるため、審査対象外です。
申し込みから契約までの流れと準備すべき必要書類
審査をスムーズに進めるために、全体の流れと事前に準備すべき書類を確認しておきましょう。
ファクタリング利用の流れ(2者間ファクタリングの場合)
- 相談・申し込み: オンラインまたは電話で申し込み。
- 必要書類の提出: メールやアップロードで書類を提出。
- 審査: 主に売掛先と債権の確実性を審査(最短30分〜数時間)。
- 契約: 審査通過後、電子契約または郵送で契約を締結。
- 入金: 手数料を差し引いた金額が指定口座に振り込まれる(最短即日)。
準備すべき主な必要書類
- 売掛金に関する書類:
- 売掛金の請求書(必須)
- 取引基本契約書、発注書、納品書(債権の確実性を高めるため推奨)
- 企業の財務状況がわかる書類:
- 直近の通帳のコピー(過去3ヶ月〜6ヶ月分)
- 直近の決算書(法人の場合)または確定申告書(個人事業主の場合)
- 本人確認書類:
- 代表者の本人確認書類(運転免許証など)
- 法人登記簿謄本(法人の場合)
まとめ:審査に強いファクタリング会社を選ぶ
ファクタリングの審査は、銀行融資と比べて柔軟ですが、審査を確実に通過するためには、「売掛先の信用力」と「債権の確実性」という2つの軸を強化することが重要です。
特に初めてファクタリングを利用する方は、審査基準や必要書類について事前に丁寧に説明してくれる、信頼できるファクタリング会社を選ぶことが、成功への鍵となります。
株式会社レバンタでは、お客様の売掛金が審査に通りやすいかどうかを迅速に診断し、審査通過率を高めるための具体的なアドバイスを提供しています。


